昨日、6月22日(金)夜、東京永田町の首相官邸前に、大飯原発3号機4号機再稼働決定の撤回を求める群衆4万5千人(主催者側発表)が押し寄せた。
総括的なエネルギー政策の方向性として、消極的に原発を「容認」するスタンスをとってきた私からしても、現時点での再稼働は断じて許されるものではない。
さらに言いたいのは、大飯で示された暫定安全基準が、この先も摘要されるのであれば、現在停止中のほぼ全ての原発が一斉に再稼働できてしまうことになる…ということだ。
原発推進を主張する側が今最も留意しなければならないことは「安全確保」である。
残念ながら現状は、それにほど遠いことを彼らも知っているからこそ「電力需要の逼迫」ばかりを主張しているのだ。
しかも「電力需要の逼迫」を訴える側がいつも持ち出して来るのが「10年夏のピーク電力需要」である。
なぜ「11年夏のピーク電力需要」と比較した「節電目標」を載せないのだろう。
福島第一原発事故の前で、しかも記録的猛暑だった10年夏のデータは参考にならない。
「10年夏」との比較で「節電目標」が10%なら、「11年夏」との比較に換算した場合、ほとんど0%になってしまうからだろう。
こんなところにも原子力ムラの姑息な情報操作が見てとれる。
私は、昨年3月に発表された関西電力の「電力需要見通し」が、6月になって約10%も水増し訂正されたことについて、八木社長宛で質問状を送ったが黙殺された。
大飯の「でたらめ安全基準」についても、関係四閣僚は国民からの批判を真摯に受け止めねばならず、説明の努力から逃げ続けることなど、まともな神経を持っていれば出来やしない。
関係四閣僚は充分なる危機感を持って、「記者会見」もしくは「国民への説明会」を開催するべき事態になっている。
官邸前に押し寄せた4万5千人の抗議に対して、政府がこれ以上黙殺を続けるのなら、政権への信任は完全に瓦解すると断言する。
国会では「内閣不信任案」が提出されるかどうかが話題になっているが、政治は国会で行われているのではなく、私たちの街、国の全ての地域が政治の「現場」である。
現場からわき起こる不信任の叫びは、国会決議より重いのだ。
国会に期待が持てないならば、私たち自身の手で政権を打倒する道を模索しなければならないだろう。
主権者国民による闘いは、ますます熾烈さを増してきている。
おのおの方、覚悟めされよ!
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